ナンバーズ
米CBSの「Numbers」(NUMB3RS、邦題:ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル)は、FBI特別捜査官ドン・エプスと、弟の数学者チャールズ・エプスが協力して、数学的思考や分析方法を活用し、多様な事件を解決に導く1話完結型ドラマです。
毎回、数学を中心にさまざまな理論が紹介され、それを活用して犯人の居場所を絞り込んだり、次の犯行現場を予測したり、自白に追い込んだりするのがこのドラマの特徴であり魅力です。
例えば、地理的プロファイリング(Geographic profiling)、ゲーム理論(game theory)、オッカムの剃刀(Occam’s razor)、リーマン予想(Riemann hypothesis)、シュレーディンガーの猫(Schrödinger’s cat)、囚人のジレンマ(Prisoner’s dilemma)、中国語の部屋(Chinese room)、フィボナッチ数列(Fibonacci sequence)……。
現役の数学者たちが協力して理論や黒板の内容をチェックしているとのことで、リアリティもあり、素人にもわかる誤りによって没入感が邪魔されることはないでしょう。日本でも「ガリレオ」や「BLOODY MONDAY」などは専門家が監修していて良いのですが、基本的な説明が常識レベルで終わったり、正しくなかったりするドラマにはがっかりします。
このドラマは個々の題材が興味深く、残酷な場面も少ないし、繰り返し視聴できるので、英語学習向きだと思います。
また、聞き手になじみがない事柄を、身近な例を使ってわかりやすく説明する方法を見られる、という意味でも役立ちます。外国人に日本の事柄を説明する時の参考になりそうです。家族や同僚との会話も、頭がいい人たちの話し方に見えます。少し前の作品になりますが、何度も見たくなります。