キャッスル
米ABCの「Castle」(邦題:「キャッスル/ミステリー作家のNY事件簿」、FOXチャンネル放映時「ミステリー作家は事件がお好き」)は、ミステリー作家のリチャード・キャッスルが、事件をきっかけにニューヨーク市警のコンサルタントとなり、ベケット刑事たちと共に捜査や推理をしていく、一話完結型のドラマです。
ハードボイルド探偵デリック・ストームを主人公にしたシリーズが続々ベストセラーとなり、成功者となったキャッスル。しかし、新作の出版記念パーティーで、担当編集者の元妻に、しばらく筆が止まっていることを指摘されます。
一方、ニューヨーク市警のケイト・ベケット刑事は、殺人事件の現場へ。赤いバラで全身覆われ、目にはヒマワリの花という遺体を見て、同じ状況がキャッスルの小説にあったと気づきます。別の事件でも小説の設定が使われていたため、キャッスルから話を聞き、ファンレターを提供してもらいます。また、捜査チームは過去の著作からも犯人に結びつきそうな鍵を探すことにしました。
キャッスルは日頃から執筆のために犯罪心理などを考察しており、まずは謎に惹かれて協力を申し出ます。一つの答えが見つかっても、キャッスルの観察と分析により、事件に新たな面が見えてくるのでした。
最初のエピソードで一緒に行動したベケット刑事の姿にインスパイアされ、キャッスルは彼女をモデルに「ニッキー・ヒート」というキャラクターを生み出し、「リサーチ」ということで警察に出入りすることになります。
いたずら好きでふざけた言動が多いキャッスルや、ダブルボケのようなライアンとエスポジートの刑事コンビの存在で、コメディ要素が強めに感じられます。お堅く真面目に見えるベケット刑事も、実は結構なおたく寄りキャラクターであることがわかってきます。
なお、キャッスルの本は実際にリチャード・キャッスル名義(中の人はTom Straw)で次々と出版され、アメリカではベストセラーリストに入りました。うち「ニッキー・ヒート」シリーズ2冊は日本語版がヴィレッジブックスから出ています。