被害者
詐欺、窃盗、殺人などの犯罪の被害者や、自然災害の犠牲者を指す「victim」、略して「vic」。犯罪捜査ドラマには、ほぼ必ず出てくる単語です。
ちなみに日本の警察では、隠語に「マルガイ」という表現はあるようですが、「ガイシャ」は実質使われていないそうです。
ドラマで事件が起きると、先に情報を得た捜査員などが、他のメンバーに被害者について説明します。
Victim is Hispanic male, mid-30s.
A local spotted him when he was out walking his dog around 10:30.
His wallet’s missing. If it was a robbery, I’d bet my week’s salary that the killer didn’t know who he was rolling. (Castle 2-15)被害者はヒスパニックの男性で、30代半ば。
犬を散歩させていた住民が10:30頃に被害者を見ています。
財布なし。盗みが目的なら、殺人者は強奪相手が誰か知らなかった奴に違いありません(今週分の給料を賭けてもいいくらい明らかだ)。
(状況から、散歩者のheは目撃者。rollは俗語で、酔っぱらいなどから強奪すること)
連続殺人であれば、被害者たちの間につながりや共通点があるかどうかを考えます。
There appears to be no other injury, and there’s no apparent connection between the victims or motive. (Criminal Minds 2-17)
他に外傷はないようだし、被害者間にも動機の面でも(現時点で)明白な関連性はない。
捜査が始まると、victimology(被害者像、被害者のタイプ。「被害者学」の意味もある)を明らかにしていく場面が描かれます。
Serial rapists hardly ever change victimology once it’s established. (Criminal Minds 2-5)
連続レイプ犯は、一度定まった被害者のタイプをめったに変えないものだ。
取り調べられている関係者が、不都合なものを突きつけられ、「自分はむしろ被害者なのに疑われてひどい」とブチキレる場面は「関係者あるある」です。
Look, I’m the victim here. I was nearly killed. (Major Crimes 4-11)
いいですか、私は被害者なんですよ。死にかけたんだ。